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宇宙飛行で視神経が伸びる

今回の話題は、Ophthalmologyの2月号に掲載された「宇宙飛行で視神経が伸びる」ことを報告した論文です。

国際宇宙ステーションに長期間滞在した宇宙飛行士の60%以上が、国際宇宙ステーション滞在中から地球に戻って来た後も、かすみ目などの見え方に関する症状を訴えることが報告されています。

宇宙飛行士には、視神経乳頭のむくみや眼球の扁平化、網脈絡膜のひだ形成といった眼球形態の変化が起こることが知られており、「宇宙飛行関連神経眼球症候群(SANS,  Spaceflight-associated neuro-ocular syndrome)」と呼ばれています。

多くの場合、眼鏡などでの矯正で見え方は改善するようですが、火星への宇宙旅行を目指している人類にとって、SANSは克服しなければならない課題です。

今回の論文では、22人の宇宙飛行士に対し、宇宙飛行の前後にMRI検査を行い、眼や視神経、脳の様子を宇宙飛行の前後で比較しました。

その結果、宇宙飛行後には、視神経の長さが明らかに長くなり、かつ眼球内にやや突出していることがわかりました。

視神経は眼と脳をつなぎ、眼で捉えた視覚情報を脳に伝えます。

無重力状態になることで、眼内と頭蓋内の圧力バランスに変化が生じることが視神経の長さや位置の変化をもたらすのであろうと推測しています。

これを証明するには、無重力状態での頭蓋内圧の測定が必要だと論文の著者は述べています。

新型コロナウイルス感染症の蔓延で自由な外出もままならない現在ですが、

月を超えて火星にも行ける未来が待っています。

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