毎日新聞朝刊『使えぬマイナ保険証の「愚行」視覚障害者、顔認証に「がくぜん」』
2月20日、毎日新聞の朝刊に『使えぬマイナ保険証の「愚行」 視覚障害者、顔認証に「がくぜん」』という記事が掲載されました。
マイナ保険証は、健康保険証として利用できるように登録したマイナンバーカードです。
2021年10月から本格運用が開始され、2024年12月から医療機関受診時には、基本的に健康保険証に代わりマイナ保険証を提示する運用に移行されました。
医療機関を受診された際には、受診者ご本人が受付に設置されているカードリーダーにマイナンバーカードをかざします。次に、顔認証あるいは暗証番号の入力で本人確認を行ないます。これで従来の健康保険証の提示は不要となります。
さて当該の毎日新聞記事ですが、ご自身ではカードリーダーで顔認証や暗証番号の入力ができない視覚障害者がおられ、本格運用の開始から3年以上がたっても不便な状況は変わらず、当事者の方々の戸惑いが続いていることを問題提起しています。
実例が紹介されており、「顔認証しようにもカメラの位置が把握できず、顔をどこに向ければよいか分からない。音声機能もなく、画面に何が書かれているか知ることもできない。困っている様子を見た眼科のスタッフがやってきて、顔の位置を調整してくれて本人確認ができた。過去の受診歴や薬剤の情報を医師に伝えるか選択する画面では、スタッフに同意のボタンを押してもらい、どうにか手続きを終えた。」そうです。
この患者様は「来院するたびにこのような認証をしなければいけないのか。一人で来ていたら、自分の後ろに他の患者が列をつくっていたら、病院のスタッフが忙しく対応してくれなかったら……どうすればいいのか。」とがくぜんとされたそうです。
マイナ保険証の本人確認は、視覚障害を有する方にとっては困難な場合があります。
例えば、
顔認証では枠が見えないなめ枠の中に顔を入れることができなかったり、
顔認証ができたとしても音で合図がないため、認証が完了したかどうかが分からなかったり、
そもそも、カードリーダーに音声ガイド機能が付いておらず、視覚障害を有する方を想定していないのではと感じられます。
今後、カードーリーダーに求められることは、突起や点字シールを設置し、手で触れられるガイドで機器の位置を認識しやすくし、さらに音声ガイドで顔認証枠への誘導を行えるシステムの導入などの工夫かと思います。
当院では受付スタッフのみならず他職種のスタッフも含め、顔認証が難しい方には迅速にサポートするよう努めています。顔認証以外の別の認証手段を含め、スムーズに対応できる体制を整えています。