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新型コロナウイルスの影響で網膜剥離患者の受診が遅れ、重症化の傾向

新型コロナウイルスへの感染防止、政府・自治体による外出自粛要請のため、患者さんの医療機関への受診控えが起っています。

その結果、9月のブログで「ここ最近、進行した白内障の患者様を診察する機会が増えたように感じます(実は他の疾患も同様な傾向です)」と紹介したように、受診時期の遅れや定期観察のスキップにより病状が重くなる患者さんがおられます。

受診抑制による病状進行は、日本のみならず世界的な傾向のようです。

米国眼科学会の機関紙Ophthalmologyの電子版に、「新型コロナウイルス感染症の流行により、コロナ前に比べ、網膜剥離患者の受診時期が遅くなり、病状が進行していることが明らかになった」とする、米国フィラデルフィア市トーマス・ジェファーソン大学ウィルズ眼科病院からの論文が掲載されました。

本年3月4日から4月22日の50日間に同病院を初めて受診した裂孔原性網膜剥離患者82例と、昨年同時期50日間の111例を比較しました。

その結果、年齢や性別、人種、居住地域について両年に違いはありませんでしたが、

今年の症例の平均視力は(0.10)で、昨年の(0.33)と比べ明らかに悪化していました。

網膜剥離の範囲が進行・拡大し、視力に最も大切な中心部(黄斑)網膜が剥離していた症例は、今年は実に75.6%で、昨年の50.5%と比べ高率でした。

飛蚊症などの症状が出現してから1日以内に受診した症例の割合は、今年は19.5%、昨年は36.9%で、受診の遅れが明らかです。

裂孔原性網膜剥離が進行し重症化・難治化した増殖硝子体網膜症が生じていた症例は、今年は13.4%で、昨年の4.5%と比べ高率でした。

新型コロナウイルス感染症の影響で、眼科受診が遅れる傾向にあり、そのため網膜剥離が進行し、視力障害の進行・網膜剥離の難治化を招いているようです。

論文の著者は、眼科診療の必要性や症状についての啓蒙活動の重要性を訴えています。

当院はもとより、各医療機関は都道府県や日本医師会などの指針に則り感染防止対策を行っていますので、安心して受診してください。

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