加齢黄斑変性とアルツハイマー病・歯周病
朝の情報番組で、九州大学大学院歯学研究院の研究グループが報告した「歯周病原因菌がアルツハイマー病の原因であるアミロイドベータというタンパク質の脳内への取り込みを促す」という研究成果を紹介していました。
研究では、歯周病原因菌が血液中に侵入すると、体内の炎症が起こっている組織でアミロイドベータの産生が増加し、さらに血液中を流れるアミロイドベータの脳内への取り込みが促進されることを明らかにしました。
アルツハイマー病では、症状が現れる20~30年前からアミロイドベータが脳に蓄積し始め、やがて症状が出現します。
この研究はアルツハイマー病の発症メカニズムと歯周病との関連性を示しており、歯周病の予防・治療がアルツハイマー病の発症や進行抑制につながることが期待されます。
目の中の網膜にもアミロイドベータが蓄積します。
アミロイドベータは、加齢黄斑変性の初期病変であるドルーゼンの主成分で、アルツハイマー病の患者さんは加齢黄斑変性の発症リスクが高いことが報告されています。
加齢黄斑変性では病変部の網膜に慢性的に炎症が起こっていますので、
今回の研究結果から、歯周病原因菌の血液中への侵入で、黄斑でのアミロイドベータ産生が増加している可能性が示唆されます。
さらに、網膜は脳から発生した組織ですので、脳と同様に、血液中を流れるアミロイドベータの網膜内への取り込みが促進される可能性もありそうです。
その結果、「歯周病原因菌が加齢黄斑変性の初期病変であるアミロイドベータの網膜への蓄積を促す」ということになるのかもしれません。
歯周病予防への取り組みがアルツハイマー病の予防のみならず、加齢黄斑変性の予防にもつながるかもしれません。
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