乳頭陥凹拡大・緑内障疑い?
- 2017.2.19
- 緑内障
- 検診で「乳頭陥凹拡大」・「緑内障疑い」を指摘され、来院される方がおられます。
- 40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障ですので、ポピュラーな疾患です。
- 自覚症状が現れにくいため、検診などの眼底写真では緑内障の検出が目的の一つとなっています。
- 緑内障は網膜の神経節細胞が徐々に脱落し、神経線維が減少してゆく、進行性の疾患です。
- 網膜神経線維は一束にまとまり、視神経となり、眼球から脳へと出て行きます。
- 視神経の網膜からの出口が、視神経乳頭です。
- 神経線維の脱落により、視神経乳頭に形態変化が生じます。
- これが視神経乳頭の陥凹拡大です。
- 検診では眼底写真で視神経乳頭を撮影し、形態変化の有無などを判定するわけです。
- ところが、視神経乳頭の形態は正常な人でもバリエーションが大きく、近視の方の中には元々変形している方も多く、視神経乳頭の陥凹拡大の全てが緑内障というわけではありません。
- そこで最近、網膜神経線維層や網膜神経節細胞層の厚みを測定できる検査装置(光干渉断層計)が開発され、臨床現場でも普及して来ています。
- この検査装置の登場により、網膜神経線維や神経節細胞層の菲薄化を、より客観的に評価することが可能になってきました。
- しかも、より早期の変化を捉えることができます。
- 当院の光干渉断層計も緑内障診断のための網膜神経線維層厚や神経節細胞層の解析、視神経乳頭形状の解析が可能です。
- 加えて、経過観察プログラムにより、経時変化を視覚的に捉えることも可能です。
- 早期の診断ときめ細かな経過観察を行っています。
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