内服薬で“黄斑”が傷む?最新研究が示した5つの要注意薬と上手なつきあい方
2025.11.8 ブログ 抗がん剤による眼障害 未分類
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年齢とともに心配になる目の病気の一つが加齢黄斑変性(AMD)です。
AMDは、ものがゆがんで見えたり、視界の中心が暗くなったりする進行性の目の病気で、放っておくと失明につながることもあります。
このAMDを防ぐカギとして、「オメガ3脂肪酸」に注目が集まっています。
オメガ3脂肪酸は、青魚(サバ、イワシ、サンマなど)や亜麻仁油に豊富に含まれる「良い脂」のこと。
特にDHA(ドコサヘキサエン酸)は、目の網膜の健康維持に欠かせない成分として知られています。
イギリスで大規模に行われた最新の研究(UK Biobank調査)では、
25万人以上の人の血液を調べ、血中のオメガ3脂肪酸とその後のAMD発症との関係を追跡しました。
その結果
・血液中のオメガ3脂肪酸濃度が高い人は、AMDの発症リスクが約20%低い
・特にDHAが豊富な人は、リスクが約35%も低下していました
さらに、遺伝子レベルでも分析したところ、
「生まれつきオメガ3脂肪酸が高めの体質の人は、やはりAMDになりにくい」という結果も得られました。
つまり、オメガ3脂肪酸の効果は本物の可能性が高い、というわけです。
今回の研究では「血中濃度」で効果を見たため、具体的な食事量までは示されていません。
しかし一般的には、
・青魚(サバ、イワシ、サンマなど)を週2〜3回
・オメガ3を豊富に含むナッツや亜麻仁油を普段の食事にプラス
といった工夫が推奨されています。
サプリメントでの補給も一つの手ですが、摂りすぎには注意が必要です(特に血液をサラサラにする効果が強いため)。
こんな方におすすめ!
・加齢黄斑変性の家族歴がある方
・スマホやパソコン作業が多い方
・健康診断で血中脂質異常を指摘された方
・これからの老後を元気な目で過ごしたいと考えている方
オメガ3脂肪酸を意識的に摂ることは、目だけでなく心臓や脳の健康にも良い影響をもたらすとされています。
最後に
目の健康は、日々の積み重ねが大切です。
特別な薬や手術に頼る前に、食生活から目を守る。
そんな「小さな一歩」を、今日から始めてみませんか?