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角膜内皮の再生医療

  • 12月9日(土)は北海道眼科医会主催の講演会があり、同志社大学生命医科学部医工学科教授の小泉範子先生のご講演を拝聴しました。
   
  • 安全性と有効性を検証中の治療では、角膜の病気などで角膜内皮細胞の数が著しく減少し、角膜の透明性が低下、白濁した状態(水疱性角膜症)の患者さんに、角膜内皮細胞の入った液と特殊な薬剤を同時に前房(角膜の裏のスペース)に注入します。これにより角膜裏面の全体に内皮細胞が生着し、角膜内皮機能が蘇り、角膜が透明になり、視機能が回復するのです。
 
  • 講演会では実際の症例の経過を提示くださいました。混濁していた角膜が見事に透明になり、視力が回復していました。
  • しかも眼の局所麻酔による手術で、10〜15分くらいで終了するようです。
 
  • これまでは、角膜内皮細胞のみが障害されている病気に対しても、角膜全体を取り替える、いわゆる角膜移植(角膜全層移植)が行われていました。全層移植では拒絶反応が起こりやすいという問題があります。何より、手術時間が長く、合併症も懸念され、目に対する負担も大きい手術です。
 
  • 最近はご提供いただいた角膜から内皮細胞の部分のみを取り出し、シート状にして移植する手術方法が行われるようになりましたが、術後経過に伴い移植した角膜内皮細胞の数が減少し、角膜の透明性が損なわれることが報告されています。
  • 今回の治療法では、経過に伴う内皮細胞数の減少はないとのことでした。
 
  • 2020年の保険適応を目指しておられ、この治療が多くの施設で施行できるように、どの医療機関でもすぐに使用できる角膜内皮細胞と薬剤が混入した注射薬の開発にも取り組んでおられるとのことでした。
 
  • 角膜内皮の再生治療が全国の施設で施行可能となる日が間もなく訪れそうです。
 

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