診療予約専用 011-788-2210

お問い合わせ 011-708-1010

月~土 午前 9:00~12:00/月・木 午後 14:00~17:30
手術日 火・金の午後 / 休診日 日曜・祝日

交通アクセス [札幌駅徒歩3分]
交通アクセス

閉じる

ウェブ予約

メラトニンは加齢黄斑変性の発症・進行を予防

メラトニンは日内リズムを整えるホルモンで、不眠症の治療などに応用されています。

メラトニンには抗酸化作用や消炎作用、抗血管新生作用に加え、細胞の代謝を司るミトコンドリアを保護する作用があることも報告されています。

加齢黄斑変性は酸化作用の亢進、黄斑での血管新生や細胞の脱落が病気の発症・進行に関与しているため、メラトニンが加齢黄斑変性の治療に有効な可能性が示唆されますが、現時点は明らかになっていません。

この点を解明するために行われた米国コール眼研究所の研究結果が7月号のJAMA Ophthalmologyに掲載されました。

この研究ではTriNetX社の12万人以上の医療データを利用し、加齢黄斑変性の有無やメラトニン服用の有無についての情報を収集し、解析しました。

その結果、メラトニンを内服している症例では加齢黄斑変性の発症リスクが低下すること、既に加齢黄斑変性を発症しているメラトニン内服症例では、加齢黄斑変性が進行する割合が、メラトニンを内服していない加齢黄斑変性症例よりも少ないことが明らかとなりました。

今回の研究結果は、メラトニンが加齢黄斑変性の発症・進行を抑制することを裏付けています。

ただ、より確実にメラトニンの有効性を実証するためには、

・加齢黄斑変性を発症していない症例を、メラトニン服用グループと服用しないグループに分けて経過を観察し、両グループでの加齢黄斑変性の発症頻度を比較する

・早期加齢黄斑変性の症例を、メラトニン服用グループと服用しないグループに分けて経過を観察し、進行期加齢黄斑変性に至った割合を両グループで比較する

という研究が必要です。

以前のブログで紹介したように、上述のような厳格な研究を経て

加齢黄斑変性の進行を抑制する効果が実証されたサプリメントがあります。

ただこのサプリメントの研究では7年以上の経過観察が行われました。

予防効果の実証には、長い年月を要します。

メラトニン内服の安全性が報告されていますので、

研究が進み、メラトニンが加齢黄斑変性治療薬の一つに加わることが期待されます。

カテゴリー

アーカイブ

最新の記事

2025.9.12
見え方をデザインする白内障手術――テクニス「オデッセイ」「ピュアシー」のご案内
2025.9.7
サプリメントを“医療”として正しく使う―眼科で効くもの・効かないもの、そして注意点
2025.9.5
電子処方箋がはじまります
2025.8.28
目の健康で人生が変わる:世界報告の要点と私たちにできること
2025.8.23
「注射の回数を減らしながら、見え方を守る」—VEGFを長く抑えるという発想
2025.8.17
新登場目前 “症状そのもの”に効くドライアイ薬と、“水はけ”を良くする緑内障薬
2025.8.10
「見える」をもう一度:HOPE Meeting vol.4で感じた視機能再建の現在地
2025.8.1
「見る」を取り戻す未来へ:イーロン・マスク氏と視覚再生技術の最前線
2025.7.28
令和7年お盆休みのお知らせ
2025.7.27
サンデグラジェノックス販売終了のお知らせ

ひきち眼科HIKICHI EYE CLINIC 理事長・院長引地 泰一

〒060-0807 北海道札幌市北区北七条西5-7-1札幌北スカイビル14階
JR札幌駅西口、または北口から徒歩3分
ヨドバシカメラ様より北向かいのビルの14階になります。

診療予約専用011-788-2210

お問い合わせ011-708-1010

受付時間
診療受付
9:00~12:00 -
14:00~17:30 - - -

▲は手術日になります。また日曜・祝日は休診となります。