近視の発症予防と野外活動
学校は夏休みに入りましたが、新型コロナウイルス感染症が収まらず、外出や野外活動の制限が求められています。
お子さんが自宅で過ごす時間が増えたため、スマホやタブレット、テレビゲームを使用する時間が長くなり、近視を発症するお子さんや近視が進行するお子さんが増えています。
低年齢で近視を発症すると、近視の進行が早いことが知られており、強度近視へと進行しやすくなります。
強度近視は成人後に緑内障や強度近視特有の眼疾患を発症するリスクが高まるため、近視人口の多いアジア諸国では、近視予防への取り組みが国家事業として行われ始めています。
近視の発症予防として注目されているのが、野外活動です。
近業時間が長く、野外で過ごす時間が短い小児では、近業時間が短く、野外で過ごす時間が長い小児と比べ、2.6倍も近視になりやすく、
一方、野外活動が長い小児は、近業時間が長くても近視になりにくいことが報告されています。
野外活動による近視予防効果は、低年齢ほど効果が高くなります。
台湾では1日2時間の野外活動を学校のカリキュラムに導入し、導入2年目には近視の学童の割合を減少させることができました。
近視予防に有効な野外活動は、1000~3000ルックス以上の照度があれば十分です。
学校の教室内の照度は340ルックスですが、木陰や建物の陰であっても3000ルックス以上の照度があり、夏の校庭は実に10万ルックスの照度です。
帽子やサングラスで遮光していても、目には2000ルックスほどの太陽光が届います。
ですから、近視予防のためには、炎天下の野外に居るは必要はありません。
熱中症や紫外線への対策をしっかり講じながら、日陰で過ごす時間を作ることがお子さんの近視予防につながります。
カテゴリー
- お知らせ (14)
- ブログ (443)
- iPS細胞 (19)
- IT眼症 (9)
- OCTアンギオ (8)
- アルツハイマー病 (7)
- アレルギー性結膜炎 (5)
- お困りごと解決情報 (17)
- こんな症状が出たら (35)
- サプリメント (14)
- スタッフから (5)
- ドライアイ (17)
- 中心性漿液性網脈絡膜症 (2)
- 人工知能(AI) (14)
- 加齢黄斑変性 (108)
- 外斜視 (1)
- 抗がん剤による眼障害 (2)
- 白内障 (23)
- 看護からのお知らせ (1)
- 眼精疲労 (12)
- 糖尿病網膜症 (52)
- 紫外線 (2)
- 紫外線、ブルーライト (6)
- 網膜前膜 (3)
- 網膜剥離 (16)
- 網膜動脈閉塞 (8)
- 網膜色素変性症 (7)
- 網膜静脈閉塞 (12)
- 緑内障 (31)
- 色覚多様性 (2)
- 講演会 (28)
- 近況報告 (83)
- 近視予防 (40)
- 飛蚊症・光視症 (15)
- 黄斑円孔 (4)
- 黄斑前膜 (3)
- 未分類 (11)
アーカイブ
最新の記事
- 2025.12.27
- 日本人にとても多い緑内障―今年の締めに、 目の健康を考えてみませんか
- 2025.12.22
- 令和8年1月7日(水)受付開始は10:30です
- 2025.12.22
- 年末年始の診療について
- 2025.12.20
- 糖尿病では網膜症の発症前に、何が起きているのか
- 2025.12.13
- 「見えにくさ」と「家の危険」が重なると、 転倒は一気に増える
- 2025.12.6
- 明るさと“本物のぼやけ”がカギ—近視を進ませないためのやさしい話
- 2025.11.30
- 「あなたの“ピスタチオアイス”は何ですか?」―眼科医が大切にしたい、治療の前にあるもの
- 2025.11.22
- 65歳以上の成人のための眼の健康情報
- 2025.11.16
- 「暗闇になじむまでが長い」はサイン? “暗順応”でわかる加齢黄斑変性の早期リスク
- 2025.11.8
- 内服薬で“黄斑”が傷む?最新研究が示した5つの要注意薬と上手なつきあい方



理事長・院長