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強度近視と目の病気

スマホやテレビゲームなどの普及にともない近くを見る作業が増えたことや、外遊びの機会が減ったことなどが原因で、世界各国で子供の近視が増えています。

近視になると、軽度の近視であっても近視がない人と比べ大人になってから緑内障になるリスクが4倍も高かったり、網膜剥離になるリスクも高いといったデメリットがあります。

さらに近視が進行し強度近視となると、強度近視に特有の眼底疾患が生じ視機能障害が進行する病的近視に至る方がおられます。

正常な成人の眼球は、直径24ミリほどの球形ですが、近視では眼球が前後方向に伸びで長くなります。

眼球が長くなるほど、近視の程度が強くなるのですが、

強度近視では単に眼球が伸びるだけでなく、眼球の一部が飛び出して、いびつな形になる、病的近視に進行する恐れがあります。

病的近視に特有な眼底疾患として、以下の4つが挙げられます。

1.近視性脈絡膜新生血管

網膜の中央部に当たる黄斑に病的な血管(脈絡膜新生血管)が生え、出血や黄斑がむくむことで、突然の視力低下や物が歪んで見えるようになります。

目に薬を注射することで、脈絡膜新生血管を退縮させ、出血やむくみを治すことができます。視機能の改善には早期治療が大切です。

2.網脈絡膜萎縮

眼球が長く伸びると、眼球壁の厚さが薄くなります。視神経乳頭(視神経が眼球から脳へ向かう出口)の周りや黄斑では、眼球壁を構成する網膜と脈絡膜が局所的に極端に薄くなり(網脈絡膜萎縮)、徐々にその面積が拡大することで、視機能が損なわれます。

現在のところ、網脈絡膜萎縮を治したり進行を抑える治療法はありません。

3.近視性牽引黄斑症

近視が進み眼球が伸びると、この伸びに網膜の伸びが追いつかなくなり、網膜が内部で裂けてしまう網膜分離が起こります。網膜分離症が進行すると物がゆがんで見えるようになり、視力が低下します。さらに進行すると、黄斑に小さな円い穴が開き、黄斑円孔網膜剥離に進展します。

硝子体手術を行うことで、網膜分離は半年~1年かけてゆっくりと治っていきます。術後の視機能回復のために、黄斑円孔が生じる前に手術を行うことが推奨されています。

4.近視性視神経症

眼球が長くなることで、視神経が眼球の付け根部分で機械的障害を受け、緑内障が起こりやすくなります。見える範囲が狭くなっていきますが(視野障害)、ゆっくりと進行するため気がつき難いことが多いようです。

緑内障は眼圧を下げる点眼薬による治療が基本で、視野障害の進行防止が目標です。

近視は、メガネやコンタクトレンズで矯正すれば視力が出ますので、あまり問題視されていませんでしたが、近視が進行することで目の病気にかかりやすくなります。

生涯にわたり良好な視力を維持するために、お子さんの近視発症・進行を予防するための生活習慣を心がけることが大切です。

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