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視機能と認知症

11月7日のNHKテレビ番組で、強度近視による合併症や近視予防などに関する話題が取り上げられました。

屋外での活動や日光に当たることが児童の近視予防に有効であることは以前のブログで紹介いたしました。

20歳以下のおよそ8割が近視の台湾では、全ての小学校を対象に、屋外にいる時間を増やすという政策を進めているそうです。

番組では奈良県立医大眼科で行われている、目の機能と高齢者の認知機能との関連についての研究も紹介されました。

奈良にちなんでFujiwara-kyo (藤原京) Eye study と名付けられた研究で、結果の一部はPLoS oneと言う電子雑誌に掲載されています。

Fujiwara-kyo Eye studyでは奈良県に居住する平均年齢76歳の2764人に対し、眼科検査や認知機能検査などを行いました。

その結果、150人(5.4%)が認知症、877人(31.7%)が軽度認知機能障害ありと診断されました。

認知症や軽度認知機能障害を有する患者さんの視力は正常な認知機能の方と比べ明らかに低下していることが明らかとなりました。

688人(24.2%)が既に白内障手術を受けており、白内障手術を受けた方は認知機能障害が生じるリスクが低いことも報告されています。

また番組の中で奈良県立医大眼科の緒方先生は、認知症が疑われる人の割合が、視力が良好なグループでは5.1%だったのに対し、矯正視力が0.7未満のグループでは13.3%と、2.6倍に上っていたと述べられました。

さらに最新の研究で、視力や視野が損なわれることで、認知症のみならず、うつ病や動脈硬化のリスクが高まることも分かってきたそうです。

人が得る情報の80%は目から入ってくる視覚情報であると言われています。

視覚情報の減少は、日常行動の低下や生活の質の低下につながり、行動範囲が減ったり、家に閉じこもりがちになったり、脳への刺激が減り、認知機能の低下につながるものと推測されます。

目の健康を守り、いつまでも清明な視力を保つことは、自立し活動的な人生を送るために大変重要です。

白内障はゆっくりと進行し、徐々に視機能が低下して行くため、白内障の進行は自覚され難いようです。

認知機能の低下や動脈硬化もゆっくりと進行し、気がつき難いものです。

単なる老化現象だからと白内障を侮ってはいけません。

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