糖尿病患者 低い眼科検診率のわけ
- 2016.12.12
- 糖尿病網膜症
- 今週の水曜日(12月14日)、にわ糖尿病・内科クリニックの丹羽祐勝先生と一緒に「糖尿病連携の会」と称し、糖尿病内科医と眼科医の情報交換の講演会を開催します。
- 糖尿病管理のさらなる向上、眼合併症の早期発見・治療成績向上を目指し、内科医と眼科医の連携強化を目的としています。
- 当日は長年にわたり内科医と眼科医の病診連携に取り組んでおられる東京医大八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科 大野敦准教授をお招きし、御講演いただく予定です。
- 先月、糖尿病に伴う眼疾患に関する世界的な問題を検討するため、バイエルファーマAGが支援し国際高齢者団体連盟、国際糖尿病連合、国際失明予防協会が行った国際調査の結果の一部を、山形大学公衆衛生学の川崎良准教授が御報告されました。
- 糖尿病患者77名から得られた回答をまとめた結果のうち、眼科受診頻度に関する設問では、眼科検査を受けたことがあると回答した患者は59%、過去1年以内に受診したと回答したのは30%で、糖尿病診療ガイドラインが推奨している少なくとも年1回の眼科受診とはかけ離れた実態が明らかになりました。
- 眼科受診の妨げになっている要因としては、「受診当日の待ち時間が長い」(34%)が最も多く、「高額な検査費用」(31%)、「家の近くで検査が受けられない」(15%)、「自分には眼合併症はないと考えている」(15%)、「自身の状態についてよくわからない」(13%)の順でした。
- 糖尿病に関する情報源では、89%患者が「医師・看護師」としており、次いでインターネット(67%)、TV・ラジオ・新聞・雑誌といったマスメディアも40%でした。
- 患者が眼に関して内科医・かかりつけ医に相談する頻度は年に1~数回と多くはなく、医療従事者側からの積極的な情報提供が必要であることが示唆されました。
- これらの結果を受け、眼科医として糖尿病患者の眼科検査の必要性を理解していただけるような情報提供、内科医が糖尿病患者に眼科受診を促していただけるための連携・システムの構築などに取り組む必要性を痛感しました。
- また、眼科での待ち時間の長さが眼科受診を妨げているという結果を、眼科医は重く受け止めなければなりません。この改善がなければ、眼科受診率の向上が得られません。眼科医・眼科クリニックの努力も必要です。
- 14日の会が盛況で有意義な会となり、長く継続する連携の場となればと期待しています。
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理事長・院長