「野菜・果物・魚」が加齢黄斑変性を予防
- 「野菜・果物・魚」、バランスの良い食事が加齢黄斑変性の発症を予防するという研究結果が、2月号のAmerican journal of Ophthalmologyに掲載されました。
- この研究では、オランダのロッテルダム市周辺にお住いの加齢黄斑変性に罹患していない55歳以上の4202人を、平均で9年以上経過観察しました。
- この9年間で754人(18%)が、新たに加齢黄斑変性を発症しました。
- 魚を週に2回摂取する食生活の方は、加齢黄斑変性の発症リスクが25%低下し、
- 魚に加え、野菜を1日200g以上・果物を1日2回摂取している人は、発症リスクが実に42%低下するという結果でした。
- ただし、このようなバランスのとれた食生活の人は全体の3.7%だったそうです。
- 世界的にも健康的な理想の食事として、週に1回の魚・1日200〜250gの野菜・1日200gの果物の摂取が勧められているようです。
- 加齢黄斑変性の発症予防に、ビタミンCやE、ルテイン、オメガ3不飽和脂肪酸のサプリメントが推奨されています。
- 魚の脂、特に青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といったオメガ3不飽和脂肪酸がたくさん含まれています。
- オメガ3不飽和脂肪酸は、光を感じ取る視細胞の維持に大切です。
- ちなみにオランダ人の魚の年間消費量は3.6kg、日本人は66kg以上だそうです。
- ケールやほうれん草、パプリカなどの野菜や、りんご・梨・バナナなどの果物には、ルテインやゼアキサンチンといったカロテノイドが豊富に含まれています。
- 網膜の中心部である黄斑にはカロテノイドが存在し、ブルーライトを吸収し視細胞を保護したり、光照射による炎症を抑制する働きがあります。
- ビタミンには炎症の原因となる活性酸素を除去する作用があります。
- 喫煙は加齢黄斑変性の発症リスクを高めますので、
- 健康的な食生活と禁煙が加齢黄斑変性の予防に効果的です。
- 論文では日常生活の再検討を推奨しています。
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