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強度近視では成人後も近視が進行しやすい

近視は、眼球の前後方向の長さ(眼軸長:正常値は約24mm)が延長することで焦点が網膜に合わず、裸眼視力が低下します。

強度近視は、近視が進行し、眼軸長が26.5mm~27mm以上、-6.0ジオプター(D)を超えた状態です。

強度近視では眼球の後方部分が延びることで、目の後方にある網膜や脈絡膜、視神経といった視機能に重要な組織に病的な変化が起こることがあり、就労年齢での視機能障害の主要な原因となっています。

世界的に近視・強度近視の方が増えており、2025年には全世界の10人に1人が強度近視となり、1850万人が強度近視による黄斑病変が原因で著しい視機能障害を有すると推測されています。

ちなみに眼軸長が30mmを超えるような強度近視では、正視の方と比べ、視機能障害の発症リスクが25倍以上(報告によっては94倍)高いと報告されています。

また、軽度や中等度近視の方は、成人になると近視の進行が止まることが多いのですが、強度近視の方は成人後も近視が進行する可能性があると言われています。ただ、これを裏付けるきちんとしたデータがありませんでした。

中国広東省にある中山大学などの研究チームが、強度近視患者793人を8年間経過観察し、眼軸長の変化を検討した論文がJAMA Ophthalmology電子版に掲載されました。

強度近視患者を年齢別に成人前(中央値:14.0歳)・若年成人(中央値:24.7歳)・壮年期(中央値:48.0歳)の3つのグループに分け、1年間の眼軸長の延びの平均値を算出したところ、成人前では0.46mm、若年成人では0.07mm、壮年期では0.13mmでした。

成人前では眼軸長の延びが最も急速でしたが、壮年期に入っても眼軸長が延長することが裏付けされました。

小さな時から強度近視である症例・眼軸長がより長い症例・強度近視による黄斑病変・近視の家族歴がある症例は、眼軸長の延長が早いことが判明しました。

さらに、眼軸長の延長が著しい症例は、眼軸長の延長がわずかな症例と比べ、強度近視による黄斑病変の発症リスクが約7倍高く、視力も悪いことが明らかとなりました。

以上の結果は、強度近視の方は生涯にわたって検査を行い状況の評価をすることが望ましいこと、眼軸長の延長リスクが高い症例ではより綿密に検査を行い評価するとともに、予防に向けた取り組みを行う必要性を示しています。

何より、強度近視に至らないように予防することが望まれます。

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