視力と認知症の関係について「日刊ゲンダイ」の取材を受けました
「日刊ゲンダイ」の編集者の方から、同紙の健康ページで毎週月曜日に掲載されている認知症連載「名医が答える病気と体の悩み」というコーナーで、「視力と認知症の関係」に関する記事を書きたいとのことで、取材を受けました。
記事は年内の掲載を予定しているそうです。
「日刊ゲンダイ」は、講談社系列の株式会社日刊現代が発行するタブロイド判夕刊紙です。
以前、このブログで「視機能が悪いと認知症になる頻度が高まる」という米国ミシガン大学の研究論文を紹介したのが、取材のきっかけのようです。
ミシガン大学の論文では3000人ほどの高齢者を対象に、年に一度の直接面談などを行い、認知能力と視機能、身体能力、日常生活の活動状況や生活環境などに関連する情報を収集しました。
その結果、対象者の12.3%が認知症と診断され、
遠くを見る視力がやや悪い方の認知症の割合は19.1%、
遠くが極度に見えない方では実に32.9%と高頻度でした。
本や書類など、手元の物を見るのに不便な方では21.5%、
コントラスト感度が低下している方では25.9%で、
いずれも、視機能に障害が無い方と比べ、認知症を患うリスクが高まっていました。
ただ、視機能障害の多くが、白内障手術や眼鏡装用で改善が得られる症例であったようです。
人が得る情報の80%は視覚情報です。
視機能の低下による脳への情報量の低下が、認知機能の低下につながります。
さらに、視機能が低下すると日常生活が制限され、活動量が低下します。
その結果、心肺機能の低下た筋力低下などを招き、新たな疾患を誘発し、認知機能の低下が進行すると考えられています。
目の健康を守り、良い視機能を保つことは、自立し活動的な人生を送るために大変重要です。
視機能の維持が認知機能の維持、ひいては健康寿命の延長につながります。
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