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眼球移植:米国ニューヨーク大学

ポッドキャストのニュース番組を聞きながら通勤していると、表題のようなとってとても気になる話題が聞こえてきました。

米国ニューヨーク大学ランゴーン医療センターの手術チームは、世界で初めて眼球全体の移植に成功したと発表しました。

患者さんは46歳の男性で、仕事中に送電線が左顔面に当たり感電。顔を含む左上半身に重篤な損傷を受けました。

今年5月27日に行われた21時間に及ぶ手術では、30代のドナーから提供された左の眼球と顔面の一部が同時に移植され、さらに視神経を再生させる目的で、さまざまな組織の元になる幹細胞も移植されました。

手術後6ヶ月が経過した今回、良好な術後経過が公表されました。

移植した左眼の網膜に血流があるなど健常な状況が示唆される一方、左眼は光を感じることができず、移植された眼球の視神経は網膜でとらえた視覚情報を患者さんの脳に伝達する機能を有していないようです。

患者さんの最近の顔写真を見ると、左顔面に移植された皮膚組織の色調はきれいで、移植された組織がしっかりと生着しているのがわかります。

眼球も外観は正常で、網膜の血流のみならず、白目(強膜)や茶目(ぶどう膜)を栄養する血流も良好のようです。

個人的には、どのような経路で眼球への血流が保たれているのか、大変興味深いです。

今回の成果は、不可能に近いと考えられていた眼球移植の大きな前進と言えます。視神経が機能し視機能を得るまでには大きな壁が立ちはだかっていますが、神経機能の再生は世界中の研究者が取り組んでいる分野ですので、壁もいずれは乗り越えることができると期待されます。

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