令和6年12月27日(金) 午前・午後診察します
2024.12.3 お知らせ
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加齢黄斑変性と診断されると、今後の見え方や治療に対し、ご不安を感じることと思います。
病気への理解はご不安を和らげるだけではなく、今後の視機能の維持向上にもつながります。
今回は、新たに加齢黄斑変性と診断された患者様からいただくご質問を紹介し、お答えしたいと思います。
質問:「加齢黄斑変性になったら、いずれは失明するのでしょうか?」
回答:加齢黄斑変性では物が歪んで見えるなどの症状を自覚しますが、適切な治療を継続することで、ほとんどの患者様は概ね良好な視機能を生涯にわたって維持することができます。
質問:「加齢黄斑変性は遺伝すると聞きました。遺伝子検査を受けた方が良いですか?」
回答:遺伝素因がある疾患ですので、血縁者に加齢黄斑変性の方がいらっしゃると発症するリスクが高い可能性があります。次の質問への回答のような生活習慣を心がけ、発症のリスクを低下させることが大切です。加齢黄斑変性の発症後に遺伝子検査を行なっても、その結果が治療計画に影響することはありませんので、現時点ではさほど有益な検査とはなりません。
質問:「日常生活で気をつけることはありますか?」
回答:まずはタバコを吸わないこと。ビタミンが豊富な緑黄色野菜や果物、オメガ3脂肪酸を多く含む魚やアーモンドなどのナッツを積極的に摂取するように心がましょう。これらの成分が入っているサプリメントの服用もお勧めです。
質問:「滲出型加齢黄斑変性の治療について。目の中に薬を注射する治療で視機能を維持することができますか?」
回答:薬の注射後、1〜2週ほどで治療の効果を自覚することが多いようです。治療計画をしっかり守ることが大切です。基本的な治療スケジュールは、治療開始当初は注射を毎月行いますが、治療経過に応じて注射の間隔が長くなります。治療を中断すると、病状が再発し視機能の低下を招いてしまいますので、視機能の維持には治療の継続が必要です。
質問:「目の注射は痛くないのでしょうか?」
回答:目に注射をすると聞くと皆さんビックリされます。注射自体は1〜2秒で瞬時に終わります。一瞬チクっとしますが、針先が見えるようなことはありません。目の中に細菌が入り込まないように、注射の前には目の周りや表面をしっかり消毒します。この消毒液はしみますし、治療後も半日〜1日ほど違和感が残ることがあります。
質問:「新しい治療はありますか?」
回答:萎縮型・滲出型加齢黄斑変性に対する幾つもの有望な新しい治療薬の開発が進んでおり、有効性と安全性の検証が行われています。新薬等の登場で、治療効果の向上や治療回数や通院回数の減少による利便性の向上などが期待されています。
他にも色々ご質問をいただきますので、機会をみてご紹介いたします。