緑内障 ACジャパン テレビC M
日本眼科医会が作成した緑内障の啓発活動ビデオが、
ACジャパン支援キャンペーンのテレビC Mとして、7月1日から放映中です。
テレビC Mでは、視野が欠ける(視野欠損)という症状をジグソーパズルを用いて表現しています。
視野欠損の部分は黒く抜けて見えるわけではなく、ぼやけたり霧がかかったような感じになります。
<緑内障について>
緑内障は、目からの情報を脳に伝える視神経線維に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなる病気です。
症状の進行は緑内障のタイプにより異なりますが、最も多いタイプ(緑内障の約80%)の緑内障では、徐々に視野欠損が進行します。
その進行は非常にゆっくりで、両目の症状が同様に進行することは稀なため、視野欠損がかなり進行するまで気がつかない患者さんが少なくありません。
緑内障は中高年の方に起こる代表的な目の病気のひとつです。
症状を自覚しにくい病気ですので、定期的な眼科検診が勧められています。
緑内障による視神経線維の障害は、眼圧(眼の中の圧力)が、その人の視神経線維が耐えられる眼圧よりも上昇することで引き起こされます。
視神経線維に障害を引き起こす眼圧には個人差があります。
眼圧が正常値(10~20mmHg)に保たれていても、視神経線維の障害が発生・進行するタイプの緑内障(正常眼圧緑内障)があり、日本人の緑内障の約70%が正常眼圧緑内障です。
緑内障は、眼圧を下げることで視野欠損の進行を防止したり、遅らせたりすることができる可能性のある病気です。
多くの緑内障では、眼圧を下げる点眼薬の治療が基本となります。
現在は眼圧を下げる種々の点眼薬があります。
一種類の目薬だけで効果が少ないと判断された場合は、複数の目薬を組み合わせて眼圧コントロールを図ります。
緑内障の治療は、長期的に根気よく続けていくことが重要です。
ただし、障害されてしまった視神経線維は回復しないため、視野欠損が改善することはありません。
早期に緑内障を発見できれば、視神経線維の障害が軽く、視野欠損はわずかですので、良好な視機能を維持することができます。
早期発見・早期治療が大切です。
カテゴリー
- お知らせ (9)
- ブログ (409)
- iPS細胞 (18)
- IT眼症 (8)
- OCTアンギオ (8)
- アルツハイマー病 (7)
- アレルギー性結膜炎 (5)
- お困りごと解決情報 (17)
- こんな症状が出たら (34)
- サプリメント (13)
- スタッフから (5)
- ドライアイ (15)
- 中心性漿液性網脈絡膜症 (2)
- 人工知能(AI) (14)
- 加齢黄斑変性 (98)
- 外斜視 (1)
- 抗がん剤による眼障害 (1)
- 白内障 (19)
- 看護からのお知らせ (1)
- 眼精疲労 (11)
- 糖尿病網膜症 (43)
- 紫外線 (2)
- 紫外線、ブルーライト (6)
- 網膜前膜 (2)
- 網膜剥離 (14)
- 網膜動脈閉塞 (7)
- 網膜色素変性症 (7)
- 網膜静脈閉塞 (11)
- 緑内障 (26)
- 色覚多様性 (2)
- 講演会 (27)
- 近況報告 (82)
- 近視予防 (38)
- 飛蚊症・光視症 (14)
- 黄斑円孔 (4)
- 黄斑前膜 (2)
- 未分類 (8)
アーカイブ
最新の記事
- 2025.4.30
- 小児近視進行抑制治療(リジュセア®ミニ点眼液0.025%)に関するよくあるご質問
- 2025.4.30
- 低濃度アトロピン点眼薬(リジュセアミニ点眼液)による近視進行抑制治療を開始します
- 2025.4.27
- 小児近視に対する赤色光治療に関する最新研究のご紹介
- 2025.4.23
- 新生血管型加齢黄斑変性の治療間隔ってどうやって決めてるの?
- 2025.4.15
- 糖尿病の“見えない”網膜の変化をキャッチする新技術
- 2025.4.6
- 糖尿病患者の血圧管理に新たな指針:厳格な血圧コントロールが心臓と目を守る
- 2025.3.31
- 令和7年ゴールデンウイークの診療について
- 2025.3.29
- 児童・生徒の近視進行を抑える点眼薬が日本でも使用可能に〜低濃度アトロピンとは?〜
- 2025.3.28
- クレジットカード利用時の「暗証番号」必須化について
- 2025.3.22
- 糖尿病網膜症の新しい治療法「ポートデリバリーシステム(PDS)」とは?