Modern Retina に私の論文が紹介されました
眼科医や医療従事者・眼科関連企業に、眼科医療に関する最新のニュースや情報の提供を目的に出版されているModern Retina誌に、私の論文が紹介されました。
ブロルシズマブ(商品名:ベオビュ)は滲出性加齢黄斑変性に対する治療薬として認可された新たな薬剤で、目の中に薬剤を注射します。
既存の薬剤と比べ、治療効果が強くかつ薬効の持続が長いことが確認されており、投与回数や通院回数を減らすことが期待できます。
ところが、ブロルシズマブを眼内に投与すると、投与後しばらくしてから目の中に炎症が生じる患者さんが散見されると報告されるようになり、世界中で本薬剤使用への注意喚起がなされるようになりました。
この眼内炎症は、トリアムシノロンアセトニドなどのステロイドという炎症を抑える作用の薬剤が良く効くのですが、網膜血管が炎症で閉塞する症例があり、網膜中央部の血管が閉塞すると視機能低下が回復しない可能性が懸念されます。
既存の薬剤では効果が無かったり・薬効が不十分な症例に対しては、薬効の強いブロルシズマブを使用することで、病状が改善し、視機能の維持・改善を図ることができるのですが、眼内炎症が危惧されるため、投与が躊躇されます。
そこで、ブロルシズマブ投与後に生じる眼内炎症の予防法を検討した結果、
ブロルシズマブを投与する際に、同時にトリアムシノロンアセトニドを白目の奥の方(テノン嚢下)に投与することで、眼内炎症を予防できることが判明し、論文として報告しました。
ブロルシズマブによる眼内炎症の予防ができれば、薬効の強いブロルシズマブを安心して使用することができます。
既存の薬剤では治療効果のない患者さんの視機能維持・改善につながります。
Modern Retinaは私の論文を、加齢黄斑変性を治療する世界中の眼科医が直面する問題に対する解決策のひとつとして評価し、紹介してくれたようです。
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理事長・院長