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新型コロナウイルス感染症と眼科オンライン診療

新型コロナウイルス感染症の患者数が減少し、緊急事態宣言が解除され、人流が戻って来ました。

感染を恐れて医療機関への受診をためらう人がおられ、世界的に「オンライン診療」が注目されました。

オンライン診療は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを用いて、医師が患者さんと離れた場所からリアルタイムで診療を行うもので、患者さんはご自宅で診察を受けることができます。

厚生労働省も推奨するオンライン診療ですが、眼科ではその普及が滞っている印象です。

これを裏付ける米国ミシガン大学からの論文がOphthalmologyに掲載されました。

研究では2019年9月から2020年9月までの期間におけるミシガン州での眼科受診状況について調査されました。

ミシガン州では2020年3月24日に初めて州政府がステイホームの要請を出しました。その後も2020年は要請の延長が繰り返されました。

その結果、2020年3月29日から4月11日までの眼科受診患者は激減し、平時の受診者数の10%程度となりました。

一方、3月24日以降、オンライン診療が急増しました。ピークの3月29日から5月23日までは、平時の受診者数の5%に相当する患者がオンライン診療を利用しましたが、それ以降は急激に利用者が減少し、ピーク時の10%程度の利用者数を推移しました。

オンライン診療を受けた患者の約半数が、瞼の炎症や麦粒腫(瞼の腫瘤で北海道では“ものもらい“と呼んでいます)、結膜炎やドライアイで、一方、緑内障や白内障、眼底疾患は多くありませんでした。

パソコンやスマートフォン、タブレットを介しての診察では、瞼や目の表面の情報しか得られず、現状のオンライン診療では眼科診療に限界があり、オンライン診療が普及しない原因であることが確認されました。

そのため患者さんのオンライン診療に対するニーズが低く、オンライン診療が行われた件数は平時の外来受診者数と比べ少数に留まりました。

眼科でのオンライン診療の普及には、家庭での視力測定や眼圧測定、さらには眼底評価が可能となることが必要であると論文は述べています。

以前のブログでご紹介しましたが、既に視力検査用のスマホアプリやスマホで前眼部や眼底の写真撮影ができるアタッチメントが開発されています。持ち歩き可能な眼圧測定機器も販売されています。

眼底の詳細な観察が可能な卓上検査装置も開発されており、眼科オンライン診療の普及に向け、準備が進んでいるようです。

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