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9月17日、米国食品医薬品局(FDA)は、眼科治療薬として認可されているバイオ医薬品のバイオシミラーを、滲出型加齢黄斑変性・網膜静脈閉塞黄斑浮腫・近視性脈絡膜新生血管に対する治療薬として承認しました。
聞きなれない言葉かと思いますが、バイオシミラーはジェネリック医薬品と類似の医薬品ですが、使い分けされています。
新しく開発された薬(先発医薬品)には特許があって、他の製薬会社が同じ薬を製造、販売することはできません。
特許の有効期間は約10年で、この期間が終わると他の製薬会社は同じ薬を製造、販売することができるようになります。
先発医薬品の特許が切れた後、他の製薬会社が製造した同一薬をジェネリック医薬品(後発医薬品)と言います。
一般的な医薬品は、いろいろな薬品を混ぜ、化学反応させて製造します。
最近はバイオ医薬品と呼ばれる新しい種類の薬剤が登場し、従来の医薬品では治療することができなかった病気の治療に成果を上げています。
バイオ医薬品は、病気の治療に有効なタンパク質を細菌や細胞に作らせ、これを治療薬として製剤化したものです。
バイオ医薬品にも特許の有効期間があって、バイオ医薬品の後発品がバイオシミラーです。
バイオシミラーの“シミラー”は類似という意味です。バイオ医薬品では先発品と完全に同じタンパク質の薬剤を作ることができず、後発品は先発品と若干の違いがあるため、バイオシミラーと呼ばれます。
バイオシミラーは、先発品と比べ、薬効に差がなく、副作用も問題がないことが実証されると、薬として承認されます。
バイオシミラーのメリットは、価格が安いことです。
日本では先発品と比べ、3割ほど安く価格設定されることが多いようです。
バイオ医薬品は一般的に価格が高いので、患者様の治療費の負担が問題となります。投与の継続が必要な薬剤ですので、治療費の負担が治療中断を招くことがあります。
低価格の治療薬の登場は、治療を受けられる患者様にとって朗報です。
9月17日にFDAで承認されたバイオシミラーは、EUでは既に今年の8月18日に、英国では8月31日に承認されています。
日本での承認も間近かと思います。