東京パラリンピック-視覚障がい
8月24日から東京パラリンピックが開催されており、連日熱戦が繰り広げられています。
東京大会で視覚にハンデを持つ方が参加する競技は、陸上競技、自転車、馬術、5人制サッカー、ゴールボール、柔道、ボート、水泳、トライアスロンです。
パラスポーツでは競技者の運動能力に差がありますので、個々の障がいが競技に及ぼす影響を最小限にし、公平に競い合うために、障がい毎のクラス分けを細かくすることで、同程度の障がいのある選手同士の競技が行われています。
パラリンピックでは、国際パラリンピック委員会が定めた「国際クラス分け基準」に則り、競技大会の直前にクラス分け委員が検査、診察し、クラス分けが行われます。
視覚障がいは良い方の目の視機能に基づき、障がいの重い順にB1、B2、B3に分類されます。
B1:視力が0.0025より悪い(目の前で指の数が判別可能なくらいです。)
B2:視力が0.0025から0.032(5m離れた所から視力表の一番上の最も大きい指標の切れ目が判別できると0.1です。1.6m位まで近づいて一番上の指標の切れ目が判別できたら0.032です。)まで、あるいは視野の直径が10度以内
B3:視力が0.04から0.1まで、あるいは視野の直径が40度以内
視野は片目で見える範囲のことです。
眼前にのびる直線を仮想し、そこから分度器の何度の角度まで見えているかを調べると、正常では耳側に約100度、鼻側に約60度、上側に約50度、下側に約75度の範囲を見ることができます。
「視野の直径が10度」ということは、中央部分の視野が残っていると仮定すると、眼前にのびる直線から上下左右5度ずつの範囲が見えていることになります。
「直径10度の視野」は、目の前に置いた5円玉の穴から覗いているような感じです。
市民マラソンの大会に参加すると、視覚障がいのランナーを時折見かけます。
視覚障がいのランナーは、ガイドランナーと呼ばれる伴走者とテザー(通称、きずな)と呼ばれるループ状の紐を互いに握って走ります。
私は、いつかはガイドランナーになれればと思っているのですが、どのランナーも早くて。まだまだ伴走者にはなれません。
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