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コロナウイルス感染症の影響で加齢黄斑変性の治療に遅れ

2020年は世界中が新型コロナウイルス感染症に翻弄される1年でした。

2020年春の感染第一波では世界各国で人の移動が制限され、不要不急の外出自粛が要請されました。

外出自粛要請の解除後も世界中で医療機関への受診控えが続いており、過度な受診控えが治療の中断や遅れにつながるのではと危惧されています。

9月のブログでは、2020年3〜4月に米国フィラデルフィア市の眼科専門病院を受診した網膜剥離患者は、コロナ感染前と比べると、症状の発現から受診までの期間が長くなっており、病状が重症化していたという論文を紹介しました。

12月下旬にJAMA Ophthalmology電子版に掲載された論文では加齢黄斑変性患者の受診抑制について報告されています。

滲出型加齢黄斑変性に対しては、目の中に薬剤を注射する治療を定期的かつ長期間継続することで、治療で改善した視機能を長期的に維持することができます。

今回の論文はフランス国民の77%が研究対象となっており、フランスがロックダウンとなった3月2日から5月10日までの8週間とロックダウン明け後4週間の注射治療数を1週ごと集計し、2018年・2019年同時期と比較しました。

2018年と2019年の注射治療数はどの週もほぼ違いがありませんでしたが、

ロックダウン最初の5週間はこの2年と比べ47.1%減少、その後の3週間は24.9%減少していました。

ロックダウン明け後も注射治療数の戻りは完全ではなく、明け後1週目は21.9%減少、その後も4%ほどの減少が続きました。

論文ではロックダウンの8週間にフランス全体で、本来施行されるべき注射治療が6万回施行されておらず、1万500人の新たに治療すべき滲出型加齢黄斑変性患者の治療機会が奪われたと試算しています。

滲出型加齢黄斑変性に対する治療の遅れは、視機能障害の回復を妨げます。

早期発見・早期治療が肝要ですし、治療の継続が生活の質の維持に大切です。

厚生労働省のホームページには、

「厚生労働省では医療機関に感染防止対策の徹底をお願いしています。医療機関では、院内感染防止のガイドライン等に基づき、感染対策に取り組んでいます。さらに患者の皆さんにわかりやすいマークや自主的ガイドラインによる取組により、しっかりした感染防止対策が行なわれています。」と記載されています。

滲出型加齢黄斑変性では、「見ようとする部分が見えない」「物がゆがんで見える」といった症状が現れます。

当院はもとより、各医療機関は都道府県や日本医師会などの指針に則り感染防止対策を行っていますので、気になる症状のある方は、安心して受診してください。

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