WHO 眼疾患 世界調査報告書
- 2019.12.28
- ブログ
今年の眼科関連の話題の一つとして、
10月8日に世界保健機関(WHO)が発表した、眼疾患に関する初めての世界規模の調査報告書があります。
全世界76億人のうち、視覚障害を持つ人は少なくとも22億人(29%)に上り、このうち10億人は適切な治療を受けられずに症状が悪化し、かつ未治療のままであると報告されました。視覚障害者の多くが50歳以上の方でした。
世界全体での視覚障害の主要原因は、眼鏡が無いために近視や遠視が矯正できないこと(1億2370万人)と白内障(6520万人)です。
以下、緑内障(690万人)、角膜混濁(420万人)、糖尿病網膜症(300万人)、トラコーマ(200万人)の順です。
また、眼鏡が無いばかりに視力が0.3以下の人が実に10億人もいるそうです。
もちろん視覚障害の原因疾患には地域差があり、東・西・中央アフリカでは眼鏡が手に入りにくい状況のようです。
これらの結果を基にWHOは、必要な手当てを受けられる体制の整備を各国に求めました。
日本ではいろいろな団体が、不要となった眼鏡を回収し、眼鏡が足りない国への寄付活動を行っています。
すぐに眼鏡が手に入る日本に住んでいると活動の重要性がわかりにくい眼鏡回収活動ですが、WHOの報告書は活動の必要性を示しています。
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