正常眼圧緑内障
- 緑内障は、視野の一部の感度が低下する病気です。
- 徐々に進行し、次第に見えにくい部分が拡大します。
- 以前は、眼圧の上昇が緑内障の最大の原因とされてきました。
- 現在は、正常な眼圧であっても緑内障になる症例が多いことが知られています。
- 日本人の緑内障の70%以上が正常眼圧緑内障で、
- 40歳以上の日本人の20人に1人が正常眼圧緑内障であると報告されています。
- 東京大学を中心とする緑内障研究チームは、
- 眼圧が低めの正常値(15mmHg以下、正常値:10~20mmHg)である正常眼圧緑内障の自然経過や緑内障進行に関わる要因を特定するために、
- 未治療の日本人正常眼圧緑内障患者90名を5年間経過観察し、
- 研究成果が米国眼学会の機関誌であるOphthalmologyに掲載されました。
- 5年間で約2/3の症例で視野が悪化し、
- 長期間にわたる眼圧変動などが緑内障の進行を促す要因でした。
- 緑内障治療の基本は、点眼薬などでの眼圧下降です。
- 正常眼圧緑内障でも眼圧下降が有効です。
- 眼圧が低めの正常眼圧緑内障においても、点眼薬で眼圧を下げることで、
- 眼圧の変動幅を減らすことができ、緑内障の進行を食い止めることにつながります。
- 正常眼圧緑内障は自覚症状に乏しく、緑内障であることに気づきにくい病気です。
- 眼底検査や眼圧測定などの検査を受けて早期発見・早期治療に努めることが大切です。
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