AI(人工知能)によるOCT(光干渉断層計)読影
- 以前にも取り上げましたが、眼科領域にAI(人工知能)の応用が確実に広がりって来ています。
- Google傘下の企業が、瞬時に50種類以上の眼底疾患を自動的に検出できるAIシステムを開発し、 この研究成果が英科学誌「Nature Medicine」に掲載されました。
- 加齢黄斑変性や黄斑円孔、網膜前膜などの黄斑疾患や糖尿病網膜症を始めとする眼底疾患の診断に必須なOCT(光干渉断層計)検査の結果をAIが読み取り、眼底疾患の有無を判定するシステムです。
- 1万5000例ほどのOCT検査画像をAIの教育のためのデータとして用い学習させ、失明のおそれがある50種類以上の眼疾患を検出できるAIシステムを開発したそうです。
- このシステムの精度は既に非常に高く、一般眼科医と同程度であったとのことです。
- さらにこのシステムは、糖尿病網膜症や加齢黄斑変性といった眼底疾患の特徴を数秒で自動的に検出できるだけでなく、治療すべき患者の優先順位もつけることができるそうです。
- また、どの程度その判定が信頼できるかを数値化し、提示することも可能です。
- AIは学習機能を有しますので、AIが下した判断に対するフィードバックがあれば、AIはさらに優秀になります。
- 以前のブログで、眼底写真から糖尿病網膜症を検出するAIシステムの販売を米国食品医薬品局(FDA)が認可したことを紹介しました。
- 近い将来、診断はAIが行い、治療は医者が行うという日が来るかもしれません。
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