糖尿病予防の遠隔診療システム
- 以前、糖尿病網膜症の遠隔診療について、ご紹介いたしました。
- 今回は、糖尿病の管理に関する遠隔診療についての話題です。
- 日本生命保険は、日本生命病院やオムロン、富士フィルムなどと提携し、検査機器をインターネットに接続するIoT(モノのインターネット)技術を活用して、糖尿病の発症や進行を予防するシステムの実証実験を行っていることを発表しました。
- 健康診断で糖尿病予備群などと診断された日本生命の社員を対象に、6月中旬からシステムの実証実験を始めたそうです。
- 腕に血糖値の測定器をつけ、食事前後の血糖値をインターネット経由で日本生命病院に送信。体脂肪率や血圧、運動量なども毎日測定するほか、被験者は食事をスマートフォンで撮影し送信するそうです。
- 病院に送られたデータは医師や看護師、保健師が確認し、メールやテレビ電話を通じて、生活習慣改善のための助言や保健指導が提供されます。
- 約3か月間のプログラム実施により、糖尿病の合併症と深い関わりのある「空腹時血糖」などの数値を下げることを目指しているようです。
- 日本生命は数年以内にプログラムの実用化を図り、糖尿病など生活習慣病の予防指導に寄与したいそうです。
- 厚生労働省が実施した「2016年国民健康・栄養調査」では、糖尿病が疑われる成人の推計が2016年に1,000万人に達し、前回(2012年)調査より50万人増え、調査を開始してから最多となりました。
- 糖尿病が進行すると、網膜症や腎症などの合併症のリスクが高まります。
- 動脈硬化も進行し、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクも高まります。
- IoTを用いた遠隔診療は、仕事などで医療機関への受診が滞りがちな勤労世代や、遠隔地にお住いの患者さんにとって大変便利なシステムかと思います。
- きめ細かな生活指導や治療により、糖尿病合併症の発症・進行を抑えることができますので、健康寿命の延長につながります。
- システムの完成が待たれます。
カテゴリー
- お知らせ (10)
- ブログ (424)
- iPS細胞 (19)
- IT眼症 (9)
- OCTアンギオ (8)
- アルツハイマー病 (7)
- アレルギー性結膜炎 (5)
- お困りごと解決情報 (17)
- こんな症状が出たら (35)
- サプリメント (13)
- スタッフから (5)
- ドライアイ (17)
- 中心性漿液性網脈絡膜症 (2)
- 人工知能(AI) (14)
- 加齢黄斑変性 (101)
- 外斜視 (1)
- 抗がん剤による眼障害 (1)
- 白内障 (20)
- 看護からのお知らせ (1)
- 眼精疲労 (12)
- 糖尿病網膜症 (48)
- 紫外線 (2)
- 紫外線、ブルーライト (6)
- 網膜前膜 (3)
- 網膜剥離 (14)
- 網膜動脈閉塞 (8)
- 網膜色素変性症 (7)
- 網膜静脈閉塞 (11)
- 緑内障 (27)
- 色覚多様性 (2)
- 講演会 (28)
- 近況報告 (83)
- 近視予防 (39)
- 飛蚊症・光視症 (14)
- 黄斑円孔 (4)
- 黄斑前膜 (3)
- 未分類 (9)
アーカイブ
最新の記事
- 2025.8.17
- 新登場目前 “症状そのもの”に効くドライアイ薬と、“水はけ”を良くする緑内障薬
- 2025.8.10
- 「見える」をもう一度:HOPE Meeting vol.4で感じた視機能再建の現在地
- 2025.8.1
- 「見る」を取り戻す未来へ:イーロン・マスク氏と視覚再生技術の最前線
- 2025.7.28
- 令和7年お盆休みのお知らせ
- 2025.7.27
- サンデグラジェノックス販売終了のお知らせ
- 2025.7.27
- 白内障と骨折リスクの意外な関係:手術がもたらす“転ばぬ先の杖”
- 2025.7.20
- 9か月に1回で視力を守る時代へ 糖尿病網膜症に登場した“埋め込み式”治療を解説
- 2025.7.13
- 見えにくさの原因に「老化細胞」?―注目の新薬「セノリティック」とは
- 2025.7.9
- 糖尿病で目が見えなくなる時代は変わった?―糖尿病網膜症の20年間の変化を解析
- 2025.6.30
- “目が見えなくなる美容医療”がある – AAOが明らかにしたヒアルロン酸注射の失明リスク