大気汚染が糖尿病の発症リスクを高める!
- 「PM2.5などの大気汚染物質が糖尿病の発症を高める」という、中国の大学で行われた研究結果が、医学系科学雑誌Lancet Planet Healthに掲載されました。
- 同研究では、2009年4月から12月の9カ月間の大気汚染物質(PM2.5や窒素酸化物など)の計測と、1万5000人以上を対象に空腹時と食後2時間血糖値・血中インスリン濃度の測定、インスリン抵抗性などの算出が行われました。
- その結果、PM2.5や窒素酸化物、オゾンなどの大気汚染物質に暴露されることで、糖代謝のバランスを保つメカニズムが障害され、糖尿病の発症リスクが高まることが明らかとなりました。
- さらにこのリスクは若い人と肥満傾向にある人ほど高いとのことです。
- どのような機序で大気汚染物質が糖代謝に悪影響を及ぼすかは明確になっていませんが、汚染物質による体内の活性酸素増加や脂肪組織の炎症などの関与、さらには大気汚染物質による自律神経の乱れも糖代謝に変化をもたらしていると研究者たちは推測しています。
- 為政者(論文にはpolicy makersと書いてありました。政策を立案する人、すなわち政治家や官僚でしょうか)に大気汚染に対する迅速な対応を優先的に行うことを要望し、論文を締めくくっています。
- 大気汚染による健康被害で思い浮かべるのは呼吸器疾患だと思います。
- 糖尿病の発症リスクを高めるというのは驚きです。
- 大気に国境はないので、他人事ではないです。
- 日本の為政者には世界規模の大気汚染対策をお願いしたいです。
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