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加齢黄斑変性治療薬—バイスペシフィック抗体

  • 加齢黄斑変性は、米国では中途失明の原因の第1位、日本では第4位の疾患です。
  • 高齢者人口の増加に伴い患者数は増加中です。
 
  • 日本人には、症状が急速に進行し、高度な視機能障害をきたす滲出型加齢黄斑変性が多く、患者数は既に70万人を超えていると推定されます。
 
  • 滲出型加齢黄斑変性では、黄斑(網膜の中央部)の下に病的な血管の膜(脈絡膜新生血管)が形成されます。
  • 脈絡膜新生血管が破綻し、出血したり、血液の成分が浸み出すことで、網膜が障害され、視機能が低下します。
 
  • 目の中で作られる血管内皮増殖因子(VEGF)という物質は、脈絡膜新生血管の発生や血管から血液成分の浸み出しを促す働きがあり、滲出型加齢黄斑変性の発症・進行に大きく関わっています。
 
  • ですから現在は、VEGFの働きを抑える薬剤を目の中に注射する治療が行われており、視力の維持・向上に貢献しています。
 
  • とは言え、さらなる治療成績の向上を目指し、世界中で新薬剤の研究・開発が行われています。
 
  • 今月、アメリカ眼科学会の機関誌であるOphthalmology Retinaに新薬の有効性に関する論文が掲載されました。
  • この薬剤は、VEGFに加え、アンジオポエチン2という血管新生に関与する物質の働きも抑制することができます。
  • 2種類の治療標的に結合するバイスペシフィック抗体と呼ばれている薬剤です。
  • 「ダブルの作用で効き目アップ」というコンセプトです。
 
  • 今週、国内での本薬剤の使用承認を得るための臨床試験が始まりました。
  • 有効性や安全性が検討され、使用承認が下りるまでには数年を要します。
 
  • 長寿・高齢化社会をむかえており、単に加齢黄斑変性の患者さんが増えているだけではなく、この病気を患ってからの寿命も長くなっています。
 
  • 加齢黄斑変性の患者さんが、より良好な視機能を維持し、質の高い日常生活を送るために、治療法のさらなる進歩が望まれます。

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