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目の健康で人生が変わる:世界報告の要点と私たちにできること

見え方は、学ぶ・働く・移動する・人とつながる——暮らしの土台です。

2021年に発表された国際報告(The Lancet Global Health Commission)は、目の健康を“医療の一分野”ではなく“社会の発展を支えるインフラ”と位置づけ、世界規模での行動を提案しました。

本稿では、ポイントをわかりやすくまとめ、今日からできる実践を紹介します。

2020年、遠くを見る視力に支障がある人は世界中で約5億9600万人、失明は約4300万人と報告されています。

近くを見る老眼の矯正不足も含めると、見えにくさに悩む人はさらに増えます。影響の約9割は低・中所得国に集中しますが、その多くは予防・治療が可能です。

白内障手術や眼鏡といった、効果が証明された対策が“届いていない”ことが最大の問題です。

見えにくさは、生活の質の低下だけでなく、学力や仕事の成果の低下、転倒・交通事故の増加、うつや認知機能低下のリスク上昇にもつながります。

家族の介護負担も増え、世界全体では毎年、巨額の生産性損失が生じていると推計されています。

反対に、視力を守ることは個人の幸福と地域経済の活力を同時に高める、費用対効果の高い投資です。

過去30年で、年齢差をならすと失明の頻度は大きく下がりました。感染性の失明(トラコーマなど)は国際的な取り組みで減少。白内障手術の質は世界的に改善し、眼鏡の普及が進んだ地域では学力や労働生産性の向上が確認されています。

白内障手術と屈折矯正(眼鏡・コンタクト・屈折手術)は、医療の中でも最強クラスに費用対効果が高い治療です。

とはいえ、高齢化、糖尿病の増加、東アジアを中心とする近視の急増により、何もしなければ2050年には視覚障害が約8億9500万人、失明が約6100万人に達する見込みです。

緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症など、慢性的で継続管理が必要な目の病気が増えています。鍵は早期発見と継続ケアです。

今日からできること(個人・家庭)

・子ども:屋外活動を増やす/近くを見る作業は40分ごとに目を休める/学校検診で視力低下があれば早めに眼鏡を。

・働き世代:見えにくさを我慢しない/PC作業は休憩+画面・照明の調整/コンタクトや眼鏡度数を定期見直し。

・糖尿病のある方:毎年1回の眼底検査は必須。症状がなくても早期に変化が見つかります。

・40歳以上:緑内障の発見率が上がる年代。節目の眼科健診を。

・高齢の方:白内障は我慢比べではありません。転倒や外出の自立のためにも、生活に支障が出たら手術を前向きに。

・共通ケア:紫外線対策、ドライアイのセルフケア(まばたき・湿度・温罨法)、禁煙、バランスの良い食事、適度な運動。

地域・職場でできること

・学校:視力検査のフォロー強化と眼鏡の支援。教室の照明・掲示配置など、見やすい環境づくり。

・職場:VDT(パソコン)環境の改善、休憩ルール、在宅勤務時の視環境チェック。

・医療・介護連携:糖尿病診療と眼科受診のセット化/高齢者の転倒予防プログラムに見え方チェックを組み込む。

・移動支援:受診が難しい方へ訪問・遠隔の選択肢を。

・見える化:地域の視力・受診・治療データを集め、必要な人に必要なサービスが届いているかを確認する。

テクノロジーの力も味方に

遠隔診療、モバイルアプリ、AIによる画像判定は、医師が不足する地域でも検診とフォローアップを広げる助けになります。

特に糖尿病網膜症のスクリーニングでは有望です。ただし、現場に合った導入、質の担保、個人情報の安全管理が前提です。

不平等をなくす視点

世界を対象とした研究では、女性、非都市部、少数民族、低所得層では、見えにくさを抱えたままになりやすいことが報告されています。

費用や距離、情報不足が壁になるため、費用負担の軽減(保険・助成)、移動支援、わかりやすい案内、多言語対応などの配慮が欠かせません。

まとめ:視力は未来をひらく力

視力を守ることは、学びと仕事の機会を広げ、格差を縮め、地域の元気を生みます。

必要な対策の多く(白内障手術・眼鏡・糖尿病網膜症の検診など)は、すでに効果が証明済み。あとはそれを必要な人すべてに、適切な質で、負担なく届けるだけです。

まずは、あなた自身と家族の見え方チェックから。

定期的な眼科受診と、日々の小さな習慣が、人生の選択肢を大きく広げます。

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