眼科健診はどのタイミングで受けると良いのでしょうか?
- 2024.3.8
- ブログ
日本眼科医会のホームページでは、「目の定期検査のすすめ」と題し、以下のように定期検査の必要性を説明しています。
『「目は大切です」。これは誰もが思っていることでしょう。しかし、いつ視力を損なうような目の病気にかかるかは分かりません。一方で、最近の眼科学の進歩によって、これまで不治の病であった多くの目の病気が、治療できるようになってきました。ただし、その恩恵を受ける為には早期発見・定期検査が大切です。』
では眼科検診はどのタイミングで、どんな検査を受けると良いのでしょうか?
このような疑問について、米国眼科学会が患者さん向けサイトに、小児期・成人後・老年期に分けて解説した記事が掲載されましたので、日本の状況も織り込んでご紹介します。
小児の眼科健診
出生後から10代にかけて、身体の成長と同様に目も成長します。この時期は視機能の発達に大切な時期ですので、お子さんが物を見る様子で気になる点があれば、眼科を受診してください。
日本の3歳児健診では、簡易的な視力検査に加え、近視や遠視・乱視の程度を評価する屈折検査が導入され始めています。3歳児での眼科健診の意義について日本眼科医会のホームページでは、次のように述べられています。
「乳幼児期(生後〜6歳ぐらい)は、目の発達にも重要な時期にあたります。この時期に目のピントが合っていない状態だと、視力や両眼視機能 (立体視など)がうまく発達しません。そのため3歳児健診は目の発達を知るためにとても大切な健診です。お子様の視力などの発達に遅れがないか調べてあげましょう。異常の発見が早ければ早いほど治療が有効となるからです。」
成人後の眼科健診
元来、目が健康で見え方にも異常がなければ、20歳代で1回、30歳代で2回ほどの頻度で眼科健診を受けましょう。
さらに40歳になった時点で、眼科健診を受けましょう。この時期は緑内障のように年齢とともに発症率が上昇する疾患の初期変化が眼底検査などで確認されるようになる頃です。早期診断・早期治療が良好な視機能維持につながります。
もちろん、糖尿病や高血圧、ご家族に緑内障などの眼疾患を有する方がおられる場合は、40歳を待たずに眼科を受診し、目の状態を評価してもらいましょう。検査結果を受け、眼科医から適切な受診間隔などについて説明がなされます。
高齢者の眼科健診
65歳を過ぎたら、年に1~2回の眼科健診がお勧めです。
眼科医は白内障や緑内障、加齢黄斑変性、飛蚊症といった加齢に伴う眼疾患の兆候を評価します。
眼科健診では次のような検査が行なわれます
問診:目の症状や健康状態、服用中の薬剤、メガネやコンタクトレンズの使用状況、近視矯正手術や眼科疾患治療歴、家族歴などについてお尋ねします。
視力検査:裸眼(メガネやコンタクトを装用していない状態)視力と最高矯正視力(視力検査用の眼鏡フレームを用いて、レンズを交換しながら、どこまで小さな視力表の指標が見えるか)を測定します。最高矯正視力は、遠くを見る視機能を評価します。
対光反射:光を目に当て瞳の動きを観察します。明るい光が目に差し込むと瞳が小さくなり、暗くなると瞳が大きくなります。この反応が対光反射です。この反射が悪いと視神経の機能低下などが疑われます。
眼圧測定:目の中の圧力が眼圧です。目に空気に当てたり、チップでゆっくりと目を押す検査機器を用いて測定します。眼圧測定は緑内障の診断や治療評価に必須な検査です。
細隙灯顕微鏡検査:主に角膜や結膜、眼瞼といた前眼部の検査を行います。
眼底検査:散瞳剤(瞳が大きくなる作用の点眼薬)を点眼し、散瞳後に網膜や視神経などの眼底の様子を観察します。点眼後20分ほどで散瞳しますが、元の瞳の状態に戻るのに2~3時間かかります。この間は少々ぼやけて見えたり、光が眩しく感じます。
更なる検査項目: 10μm未満の眼底の微細な変化を捉えることができる光干渉断層計検査や眼底血管の描出が数秒で可能な光干渉断層血管検査、視野検査などの検査が目の状況に応じて行われます。
目の健康維持は全身の健康管理の一部です。各年代におけるお勧めの間隔で眼科検診を行い、病気の早期発見につなげましょう。
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理事長・院長