スマホ使用でドライアイの子供が増加
最近、「目が乾く」と感じるお子さんが増えています。
目の表面や涙の性状には問題がないようなのですが、スマホやタブレットを使用する時間が長いお子さんが多い印象です。
このブログでも何度か取り上げていますが、近視のお子さんが増えています。
その原因は、社会のデジタル化に伴い、児童生徒がパソコンやタブレットなどのデジタルデバイスを使用する機会が増えていることです。
成人では、デジタルデバイスの使用がドライアイの誘因となることが知られいます。
瞬きの回数が減少し、涙の分泌が低下したり、涙の性状が悪くなることで、目の表面が涙で十分に覆われにくくなることでドライアイとなります。
ところが、お子さんのデジタルデバイス使用とドライの関連性について検討した研究がありませんでした。
ニューサウスウエールズ大学(シドニー、豪州)の研究チームが、
6〜15歳の小児36人を対象に、スマートフォン使用による眼表面の症状や、まばたきの回数、涙液機能への影響を検討し、
その結果、スマートフォンで1時間ゲームをすると、目の乾きや疲れ、充血といたドライアイ関連の症状が出現すること、
ゲーム開始後1分でまばたきの回数が減り、まばたきの間隔が大きく延長、
ゲーム中はこの状態が持続することが確認されました。
今回の検討では、涙液の分泌量や性状に変化は認められませんでしたが、長期間の使用により成人同様に子供でも涙液分泌量の低下や涙の性状の悪化が生じる可能性が危惧されます。
WHO(世界保健機構)は、子供のデジタルデバイスの使用を1日2時間までに止めるように推奨していますが、学年が上がるにつれ1日の使用時間が長くなる傾向にあり、WHOの推奨時間を超えるお子さんが増えるようです。
デジタルデバイスの適切な使用は、お子さんの近視予防のみならず、ドライアイの予防のためにも重要です。
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