診療予約専用 011-788-2210

お問い合わせ 011-708-1010

月~土 午前 9:00~12:00/月・木 午後 14:00~17:30
手術日 火・金の午後 / 休診日 日曜・祝日

交通アクセス [札幌駅徒歩3分]
交通アクセス

閉じる

ウェブ予約

糖尿病黄斑浮腫の新たな治療薬:抗インテグリン薬

糖尿病黄斑浮腫に対する新たな治療薬(インテグリンというタンパク質の働きを抑制する薬剤)についての論文が、米国眼科学会の機関紙であるOphthalmologyの電子版に掲載されました。

糖尿病は高血糖が持続することで、体内の酸化ストレス(活性酸素の増加)やVEGF(血管内皮増殖因子)というタンンパク質が増加し、全身の血管、特に毛細血管と呼ばれる細い血管が障害される病気です。

目では、網膜の中心部である黄斑部の毛細血管から血液成分が血管周囲に染み出し(血管透過性亢進)、黄斑部がむくむと(黄斑浮腫)、視力が低下したり物が歪んで見えるようになります。

黄斑浮腫の持続により、視機能障害が進行します。

酸化ストレスによってインテグリンというタンパク質が増加し、黄斑浮腫が発生します。

現在、糖尿病黄斑浮腫の治療を目的に、インテグリンの作用を抑える2種類の薬剤の開発が進んでいます。

いずれの薬剤も、安全性や少数例での治療効果が確認されています。

多数例での検討試験を経て、糖尿病黄斑浮腫の治療薬として承認されるまでには数年かかるのではと思います。

現時点での糖尿病黄斑浮腫への治療は、VEGF(血管内皮増殖因子)というタンパク質の働きを抑える薬剤を、目の中に注射する治療が主流となっています。

VEGFは血管透過性を亢進させるタンパク質で、VEGFの働きを抑えることで、血管透過性が正常化し、黄斑浮腫が改善し、視機能の向上を得ることができます。

ただ、糖尿病黄斑浮腫の発症メカニズムは複雑で、VEGFや酸化ストレス、炎症などが誘因となります。

作用が異なる複数の薬剤を組み合わせることで、治療の向上につながることが期待されます。

抗インテグリン薬の登場が待たれます。

カテゴリー

アーカイブ

最新の記事

2025.8.17
新登場目前 “症状そのもの”に効くドライアイ薬と、“水はけ”を良くする緑内障薬
2025.8.10
「見える」をもう一度:HOPE Meeting vol.4で感じた視機能再建の現在地
2025.8.1
「見る」を取り戻す未来へ:イーロン・マスク氏と視覚再生技術の最前線
2025.7.28
令和7年お盆休みのお知らせ
2025.7.27
サンデグラジェノックス販売終了のお知らせ
2025.7.27
白内障と骨折リスクの意外な関係:手術がもたらす“転ばぬ先の杖”
2025.7.20
9か月に1回で視力を守る時代へ 糖尿病網膜症に登場した“埋め込み式”治療を解説
2025.7.13
見えにくさの原因に「老化細胞」?―注目の新薬「セノリティック」とは
2025.7.9
糖尿病で目が見えなくなる時代は変わった?―糖尿病網膜症の20年間の変化を解析
2025.6.30
“目が見えなくなる美容医療”がある – AAOが明らかにしたヒアルロン酸注射の失明リスク

ひきち眼科HIKICHI EYE CLINIC 理事長・院長引地 泰一

〒060-0807 北海道札幌市北区北七条西5-7-1札幌北スカイビル14階
JR札幌駅西口、または北口から徒歩3分
ヨドバシカメラ様より北向かいのビルの14階になります。

診療予約専用011-788-2210

お問い合わせ011-708-1010

受付時間
診療受付
9:00~12:00 -
14:00~17:30 - - -

▲は手術日になります。また日曜・祝日は休診となります。