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クリスパー・キャス9を用いたレーベル先天黒内障に対する遺伝子治療

アイルランドのアラガン社と米国エディタスメディシン社は、

小児期に失明に至るレーベル先天黒内障10型の患者に対し、

「クリスパー・キャス9」という最新の遺伝子編集技術を使った遺伝子治療の臨床試験を、米国で年内に始めることを発表しました。

クリスパー・キャス9という手法を用いた、ヒトの遺伝疾患の原因遺伝子を直接修復する世界初の臨床試験です。

2013年に報告されたクリスパー・キャス9という遺伝子編集技術は、従来の遺伝子編集技術と比べ、はるかに簡便・確実に目的の遺伝子を削除したり組み替えたりすることができ、現在、遺伝子編集が各分野で急速に広がるきっかけとなりました。

レーベル先天黒内障は幼児期に発症し重度の視力障害から青年期には失明に至る遺伝性疾患で、網膜細胞特有の遺伝子に変異があり、網膜の機能が正常に働かず、視機能障害が進行します。

今回の臨床試験では、レーベル先天黒内障10型の患者18人に対し、病因であるCEP290遺伝子変異を修復する薬剤を網膜下に注射する手術を行い、

想定外の遺伝子改変が起きないかなどの安全性と治療の有効性を評価するそうです。

ボストンにあるハーバード大学とマサチューセッツ感覚器病院などで臨床試験に参加する患者の受付が始まっているそうです。

クリスパー・キャス9技術よりも古い遺伝子編集の手法を用いたレーベル先天黒内障の遺伝子治療の有効性が報告されており、

2017年には米国食品医薬品局がRPE65遺伝子変異のレーベル先天黒内障に対する遺伝子治療を認可しています。

今回の臨床研究で、クリスパー・キャス9技術の安全性とゲノム編集の有効性が確認されると、従来と比べられないほどの速さで遺伝子治療が広がると期待されます。

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