「プロ」とは何かを考えさせられた勉強会
7月10日、視能訓練士会北海道主催の勉強会「CO. H. seminar vol.6」をオンラインで聴講しました。
眼科には「視能訓練士」という、検査業務を担う職種があります。
「視能訓練士会北海道」は、1977年に発足した北海道の視能訓練士の勉強会です。
今回は、北海道大学病院の廣岡季里子先生が「プロが撮る本気のOCT検査〜撮影前から撮影後まで〜」
旭川医科大学病院の間瀬智子先生は「撮るだけじゃない!OCTA撮影の“+1”ポイント」と題し講演されました。
視能訓練士向けの講演だったのですが、演題名が非常に興味深かったため、本会会員でないのですが聴講をお願いしました。
お二人とも日頃から視能訓練士向けの講演や学会発表を数多く行われており、中外製薬の教育コンテンツなどでもOCT(光干渉断層計検査)・OCTA(光干渉断層血管撮影検査)撮影のポイントを発信されている、この分野を牽引する先生方です。
今回の講演で私が最も印象に残ったのは、技術論以上に「プロとしての姿勢」でした。
廣岡先生は、OCT検査は単に「撮る」ことが仕事ではなく、医師が正確に診断・治療を行うために必要な画像を提供することが視能訓練士の使命であると繰り返し話されていました。
撮影中に違和感に気付き、本当に必要な断面が撮れているかを確認し、画像を自分でも読み解き、考え、必要であれば追加撮影を行う。そして迷った時には、遠慮せず先輩に相談する。
その積み重ねが、より正確な診断につながり、不要な再検査を減らし、患者さんの待ち時間や負担を少なくすることにつながります。
私自身、日々診療をしていますが、診察室で私たち医師が適切な判断を下せるのは、質の高い検査画像があってこそです。
視能訓練士は「検査をする職種」ではなく、「診療を支える専門職」です。
医療には、「ここまでやれば十分」というゴールがありません。
必要最低限の仕事をこなすこともできますし、もう一歩踏み込んで、患者さんにとってより良い医療を追求することもできます。
今回のお二人のお話から感じたのは、その「もう一歩」を追求し続ける姿勢です。
大学病院で研究を続けながら、臨床技術も磨き続け、多くの視能訓練士へ知識を還元しておられる姿勢は、本当に素晴らしいものだと感じます。
私たち医療従事者は職種こそ違いますが、患者さんのために学び続ける姿勢は共通です。
今回の講演は、OCTやOCTAの撮影技術だけではなく、「プロフェッショナルとは何か」を改めて考えさせていただく、大変有意義な時間でした。
余談ですが、講演の翌日、私の誕生日に札幌の老舗フレンチレストラン「イル・ド・フランス」を訪れました。
シェフの泉英晴氏は、今のように海外修業が一般的ではなかった時代に、フランスなどで長年修業を積み、数々の名店で経験を重ねられた料理人です。
その豊富な経験を土台に、現在も新しい発想を取り入れた料理を生み出し続けています。
今回いただいた料理も、伝統を大切にしながら新しさを感じる一皿ばかりでした。
医療も料理も、真のプロフェッショナルは経験の上に学びを積み重ね、年齢を重ねても挑戦を続けます。
今回のCO.H seminarで学んだ「プロとして成長し続ける姿勢」と、泉シェフの料理に、その共通点を感じた誕生日となりました。

フランス産ハトの燻 スペシャルバルサミコソース
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理事長・院長