講演会「これからの網脈絡膜診療〜抗VEGF薬治療の進歩と課題より〜」を聴講して
- 大阪で開催された講演会「これからの網脈絡膜診療〜抗VEGF薬治療の進歩と課題より〜」を聴講して来ました。
- まず基調講演として、
- 北野病院の吉村長久院長が「網脈絡膜疾患診断の進歩と課題」、
- 関西医大の高橋寛二教授が「加齢黄斑変性の治療変遷-抗VEGF薬の成果と課題を振り返る」と題しご講演されました。
- 「病型ごとの長期視力維持をめざした網脈絡膜疾患の治療」のセクションでは、
- 福岡大筑紫病院の大島裕司准教授、日大の森隆三郎准教授、
- 高崎佐藤眼科の佐藤拓院長、大津日赤の山城健児眼科部長がご講演され、
- 各演者が病型ごとに解説されました。
- 講演会では、加齢黄斑変性を中心とする網脈絡膜疾患に対する治療変遷を振り返り、
- 現在主流となっている抗血管内皮増殖因子(VEGF)治療の成果を確認するとともに、
- 長期治療を続ける上での問題点などについて討論されました。
- 抗VEGF薬の登場により加齢黄斑変性に対する治療成績は向上しました。
- 治療により視力改善が得られる症例が格段に増えましたし、
- 早期に治療を開始すれば良好な視力を維持できる症例も増えました。
- 一方、完治が望める病気ではありませんので、
- 抗VEGF療法が長期に及ぶ患者さんが多数おられます。
- 一言に加齢黄斑変性と言ってもその眼底所見は様々で
- 抗VEGF療法への反応性も患者さんによってまちまちです。
- 多様性のある患者さんを長期的にどのように治療・管理し、
- 患者さんの視機能を保ち、生活の質を維持していくか。
- 患者さん毎の個別化治療が必要です。
- 加齢黄斑変性への治療は進歩していますが、課題も残っています。
- 現在もより有効な治療を目指して、
- 新たや治療法や治療薬の開発が進行中です。
- 今後、ブログなどを通じて新しい情報を紹介したいと思います。
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